発車のベルが鳴る
行き先はあの空の向こう
ドアが閉まる前に駆け込んだ
車内を見回すと
ぽつぽつと空いている席がある
そのうちの一つに座った
ボックスシートの向かいには
女性が座っている
なるべく気付かれないように
ゆっくりと
更にゆっくりと丁寧に
髪の毛から目、鼻、口
肩を通って胸、腰、脚
視線をゆっくり動かした
視線がくるぶしに到着する頃には
もう恋に落ちていた
次の停車駅は
「幸福」であって欲しい
きっと
恋はこうやって始まるんだと思う
偶然同じ行き先の電車に乗り
偶然同じボックスシートを選び
目の前にいる人がよく見るとタイプで
そうやっていくつもの偶然を重ねて
人は恋に落ちて行く
それを僕は奇跡と呼ぶ
行き先はあの空の向こう
ドアが閉まる前に駆け込んだ
車内を見回すと
ぽつぽつと空いている席がある
そのうちの一つに座った
ボックスシートの向かいには
女性が座っている
なるべく気付かれないように
ゆっくりと
更にゆっくりと丁寧に
髪の毛から目、鼻、口
肩を通って胸、腰、脚
視線をゆっくり動かした
視線がくるぶしに到着する頃には
もう恋に落ちていた
次の停車駅は
「幸福」であって欲しい
きっと
恋はこうやって始まるんだと思う
偶然同じ行き先の電車に乗り
偶然同じボックスシートを選び
目の前にいる人がよく見るとタイプで
そうやっていくつもの偶然を重ねて
人は恋に落ちて行く
それを僕は奇跡と呼ぶ
あなたの向いの席は空いてますか?
それとも
もう誰か座っていますか?
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